Saturday, October 3, 2009

信条倫理と責任倫理

2016年のオリンピックはリオになったようですね。南米初のオリンピックで、よかったのではないかと思います。東京が落ちたのは予想通りでした。2012年のロンドンで環境重視の話はもう実現されるわけで、続けて環境重視と言ったところであまり魅力的には写らなかったのでしょう。しかし、最初に落ちなかったのは、鳩山首相のインパクトが今国際的にそれなりにあることも影響したのでしょう。

さて、最近、進路のことを具体的によく考えるのですが、職業の選択肢として大きく分けて民間と公務員とがあると思います。フリーのジャーナリストや、研究職などはまた別ですが。

マックス・ウェーバーは講演「職業としての政治」の中で、すべての倫理的な行動は「信条倫理」と「責任倫理」の互いに両立できない2つの原則にもとづくと述べています。
信条倫理的とは自らの信条的な原則・忠実さを優先し、結果に責任は必ずしも負わない姿勢であり、責任倫理とは、良き目的を達成するためには悪しき手段もいとわずに、自分の行動に予測される結果に責任を負う姿勢のことを指します。
例えば、全ての戦闘を終わらせるための最後の戦闘は許されるのかといった問題です。こういうことが繰り返し語られることで、戦争は長引いたりします。
または政治家が目的を達成するために、いろいろと策略を企てることです。

良き目的を達成するためにどれだけの悪しき手段が許容されるのかに一般的な答えはないでしょう。
しかし、ウェーバーによると、信条倫理(良き目的)と責任倫理(手段をいとわず予測される結果に責任を負うこと)は相互補完的なのだそうです。とりあえず両方の原則で一度考えてみることは、誠実な姿勢なのであり、何も考えずにどちらかだけで判断するよりもずっとましなのではないかと思います。おそらく実際の判断は、その人の性格や信条などのバックグラウンドに応じて、うまくバランスをとることになるのでしょうが。

私の個人的な話でいえば、自分の大きな目的を達成するためには、まず社会にひとまず出て社会的な経験を積み、自分の実務的な能力を高める必要があると思っています。しかし、最初にどこに就職するのがベストなのかというのは難しい問題です。
民間企業で企業の利益追求のために厳しくやっているところにいくのが、個人としての能力は高まるのかもしれないけれど、あまりにも自分のやりたいこととかけ離れたことになると、どこまでその仕事に没頭し、そのモチベーションを維持できるか疑問で、結局駄目になるのではという気もします。
しかし、公務員は公務員で、一端就職してしまえば、一般的には民間のようにはお尻に火がついた状態でいくということはそれほどなく、馴れ合いが多いかもしれない組織の中で、公共のために尽くすという高邁な精神を維持し、自分で自分を磨いていかなければなりません。

いろんな人のいろんな話を聞きますが、どちらがいいのか判断がつかないですね。
今はちょっと公務員側に傾いていますが、ずっと迷っててもしょうがないのでとりあえず大学院の行き先を早く決めて、卒論をやっていくなかで考えていくしかないですね。
ああもっといろんな人の話を聞くべきかなと思います。

No comments:

Post a Comment